色とかたち、終了しました。
壁面と立体のしつらえがシンプルながら一つ一つの作品が存在感のある佇まいで空間を構成していました。
漆と日本画というとお堅いイメージがつきものですが、二人の作品はどれも今の洋風の生活にも
「日本的な素材なのにソファーの上にこんな作品が飾られてもおかしくないですね!」
と全く違和感なく溶け込むイメージを皆さんが持たれます。
また
「今まで母から引き継いだものの、自分の家には飾り難いと仕舞い込んでいた沢山の短冊も、こんなスタイリッシュな短冊額があれば、とっかえひっかえ今からでも活用できるわ!」
と昔の思い出の品が再活用できると喜ぶ方も。
そうなんです!
日本画は高いと思ってなかなか手は出せませんが、日本画界では異例の色紙・短冊作品。
もちろん原画ですが、低価格を実現。
吉岡佐知さんも今回、短冊に初挑戦した際に、もっと日本画を身近に感じてもらいたい&自分自身も気軽に楽しめる制作過程に開眼の様子。
「これから短冊流行らそうかな~!」
両作家に学生から社会人、そして他ジャンルの物創りをする方達が、
「これは、どうやって制作したのですか?」
と教えを請います。
特に栗本夏樹氏の作品は今まで見たことのない技法。
オリジナル性を追求し続ける作風に感心する人々。
それを二人ともが丁寧に教え、いつの間にかそれぞれの分野の情報交換の場となって、楽しい雰囲気で交流していました。
古来の技法をしっかりと身につけてこそ、新しさにチャレンジしていく二人の作家。
平蒔絵の技法に独自の新技法をプラスした箔絵パネル
大きな紙管を利用したスタイリッシュな漆器達
闇空間ではF50サイズの作品も展開
金箔が輝きを放ち、華やかでデザイン的な芭蕉=ひたい
一本の扇子がまるで二枚の絵が合わさったような
冬至
夏至
どの作品を素敵ですが、来場者の注目を引いたのは、やはりこのコラボ作品だったかもしれません。
どこにもない見たことのない額絵、終日(ひねもす)四。
展示後もどうしても気になる個所があると、手を入れる吉岡さん。
こういう所は異端児的なこだわりかもしれません(笑)
でも更に額との色バランスが良くなったように思います。
これからも、漆芸界や日本画界の常識にとらわれずに躍進していって欲しいですね。
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