NAKAI YUKIKO EXHIBITION
ひかりのいろ が
2020年3月19日(木)~24日(火)
11時~18時(最終日は17時まで)
に開催されます。
自然の移りゆく形や色を、ロウ染の特徴である色の重なりの美しさで表現している中井由希子。
ロウ染ならではの絵作りがあります。
それは、透明感だと思っています。
熱を加えてロウを溶かし、筆に含んで直接布に模様を描いていきます。模様付けを終え染色すれば、ロウの付いた部分には染料が染み込まずにはじいて地色でくっきり残ります。
例えば、白地にロウで模様を描き、赤い染料で染色すれば赤地に白い模様が浮かび上がります。
また、先に黄色い染料で染色し、それからロウで模様を描いて青の染料で染色すれば、模様は黄色で残り背景は黄色と青が重なり緑になります。
「ロウで描いて染色する」この工程を何度も繰り返して色を重ね、最後にロウを揮発で取り除き高温蒸しにより色を定着させます。
仕上がった布には、重なった色んな色の模様がくっきりと浮かび上がり、空気が行き交うような透明感がうまれます。
他の技法にはない、とても深い深い色面を作り出すことができるのです。
染めた生地は、平面作品から洋服やストール・小物などのファッションアイテムまで多岐にわたり展開しています。
河瀬直美監督がカンヌ国際映画祭や他多々で着用されたドレスの染色制作を手掛けたり、近年では日本のブランドmatohu(マトウ)のコレクションにてロウ染の洋服が発表されています。
和的な抽象画のようなデザインと色彩の微妙なグラデーションの美しさが中井の個性。
是非、手に取ってご覧下さいませ。
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